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エコノミスト 神谷尚志のコラム
Vol.183 2011年12月29日 日本経済(1) 財政収支
日本経済の問題の一つは政府債務が拡大していることです。今や、日本の政府債務残高の国内総生産(GDP)比は先進国のなかでとびぬけて高くなっています。
当コラム Vol.121「日本の政府債務(1)」参照。
財政赤字が続いているのは、歳出額が増え続けている一方、経済が20年近くも停滞し、税収もそれに合わせて減収傾向になっているからです。
一般会計税収・歳出総額
歳出の増加は、90年代は公共事業関係費の増加が主だったが、近年では社会保障関係費の増加が主。
税収減が続いているのは、90年台前半は、主に大型減税が相次いだことによるもの、1999年度以降は経済全体の動きに沿ったものである。
税収の減少は、税目別では、特に所得税と法人税で起きています。消費税は安定的です。
経済の大幅な拡大が見込めなければ、税収を増やすのは消費税増税に頼らざるを得ないのかもしれません。
主要税目の税収(一般会計分)の推移
消費税率が10%になるようなことがあれば、その税収は20兆円を超えることが予想され、日本の税収の構造が変わることになるかもしれない。
また、消費税は最も滞納が多い税目であり、消費税が大きくなると、別の問題が起きる可能性もある。
消費税増税は資金を国民(消費者)から政府へ移転するだけなので、必ずしも景気を悪化させるとは限りませんが、そのリスクはないとは言えません。
消費税増税により、景気が悪化し、所得税や法人税が減少するようなら、消費税増税の効果が抑えられることになりかねません。
日本の財政健全化を進める必要があることは間違いありませんが、慎重に対応する必要があるでしょう。
税収と名目GDP
1997年以降、税収と名目GDPには高い相関性がある。
経済が拡大して、その結果として税収増になるのが望ましいだろう。
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